水ダイエットは本当に効果があるのか?【海外論文をもとに解説】

科学的なダイエット法

水ダイエットとは、1日に約2リットルの水を飲むことで痩せやすくなるといったダイエット法になります。

そのように聞くと、ダイエットのストイックなイメージからかけ離れているため、「本当にそれだけで痩せるのだろうか?」と疑問を持つ方も少なくないでしょう。

一般的には、水ダイエットによって基礎代謝が向上したり、腸内環境が整ったりと、様々な効果があるようです。

今回は、そんな水ダイエットの効果について、海外論文をもとに検証していきたいと思います。

この記事がおすすめな人
・水ダイエットに効果があるか疑わしいと思っている
・水ダイエットにどのくらいの減量効果があるか知りたい

水を飲むことで基礎代謝が上がるのは本当だった!

水を飲むことで基礎代謝が上がることを示している論文がありました。

そのうちの1つが「水分によって引き起こされる熱発生(Water-Induced Thermogenesis)」という論文です。

この研究では、14人の健康な男女が参加しました。

簡単に内容を説明すると、一定期間の飲食を中止した後に500mlの水を飲んでもらい、彼らの体の変化を確かめるといった研究です。

結果として、基礎代謝が上がったと言われています。

 500mlの水を飲むことで、代謝率が30%上昇した。この上昇は10分以内に発生し、30-40分後に最大値となった。全体の熱発生反応は、100キロジュール(約23キロカロリー)であった。約40%の熱発生効果は、22度の水を(体温の)37度まで温めたことで生じた。

Drinking 500 ml of water increased metabolic rate by 30%. The increase occurred within 10 min and reached a maximum after 30–40 min. The total thermogenic response was about 100 kJ. About 40% of the thermogenic effect originated from warming the water from 22 to 37 C.

JCEM “Water-Induced Thermogenesis”(筆者訳)

まとめると、500mlの水を飲むことで代謝率が30%上昇し、約23キロカロリーを消費できるということがわかりました。

約23キロカロリーと聞くと少ないように感じる方もおられるかもしれませんが、それを続けるとなれば、かなり多くのカロリーを消費できると考えられます。

私たちの計算に基づくならば、1日の水の摂取量を1,5リットル増やすと、エネルギー消費量が約200キロジュール増加すると推測される。1年間だと、エネルギー消費量は73000キロジュール(17400キロカロリー)も増加し、これは2,4キログラムの脂肪細胞のエネルギー含有量に相当する。

Based on our measurements, we estimate that increasing water ingestion by 1.5 liters would augment daily energy expenditure by approximately 200 kJ. Over 1 yr, energy expenditure would increase by 73,000 kJ (17,400 kcal), the energy content of 2.4 kg adipose tissue. 

同上(筆者訳)

この論文内ではもし今より1,5リットル多く水を飲むならば、1年間で17400キロカロリーを消費できると言われています。

さすがにその想定はおおげさだとは思いますが、水を飲むということも侮れないということがわかりました。

また、子どもにおいても同様の効果が得られることが「水を飲むことが肥満児の安静時代謝量に与える影響(Influence of water drinking on resting energy expenditure in overweight children)」という研究で明らかになっています。

たくさんの水を飲むことで便秘改善

さらに、多量の水を飲むことで便秘が改善すると報告している論文もありました。

それは「ソウルにおける女子学生の便秘の発症率と飲み物の摂取量の関係(The Relationship between the Prevalence of Constipation and Beverage Intake of Female High School Students in Seoul)」という論文です。

この論文では、次のように言われています。

これらの結果を踏まえると、飲み物の摂取量、特に水の摂取量を増やすこと、それと朝食前に多量の飲み物を飲むことは、便秘の解消に繋がる。

Based on these results, increasing the amount of beverage consumption, especially of water, and drinking greater quantities of beverage before breakfast are ways to reduce constipation.

Portal Regional da BVS “The Relationship between the Prevalence of Constipation and Beverage Intake of Female High School Students in Seoul”(筆者訳)

ここでは、多量の水を飲むこと、朝食前に多めに水分を取ることが便秘の解消に重要であると述べられています。

ダイエットと便秘は直接的には関係しないですが、水を多めに取ることでこのような効果もあるのは嬉しいですね!

まとめ

今回は、「水ダイエットに効果はあるのか」について解説しました。

まとめとしては、水を多めに摂取することで代謝率が上昇したり、便秘が改善したりするということがわかりました。

したがって、水ダイエットは一定の効果があるということです。

しかし、代謝率が上昇したとしても、体重が減少する効果はわずかだと考えられますので、他のダイエット法と組み合わせるのがおすすめです

また、水をとりすぎると水中毒になる恐れがあるので、自分の体と相談しながら決して無理はしないように注意しましょう。

今回は以上になります。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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